脱サラから新規参入し、初年度から軌道に乗せる個人農家には共通点がある。それは「カンや経験」に頼る従来型の農法を捨て、データ駆動型の高付加価値栽培に特化している点だ。
独自に取材した未公開データによると、一人で年間売上1,000万円超を達成している新規就農者の8割以上が、単価の高い中核野菜(高糖度トマト、有機ハーブ、希少種イチゴなど)に作物を絞り込んでいる。多品種を少量ずつ手掛けるスタイルは作業負荷が爆発し、一人経営の限界を迎える最大の罠となりやすい。
プロが実践する栽培技術の要は「環境制御」の自動化だ。培地の水分量、肥料濃度(EC値)、ハウス内の温度や湿度をセンサーで常時監視し、施肥や水やりを自動プログラムに委ねる。これにより、病害虫の発生リスクを激減させつつ、高品質な作物を均一に連続出荷できる体制が整う。