こうした心霊現象の噂に対し、管理・運営に関わる公的機関はどのように捉えているのだろうか。施設を所管する徳島県教育委員会および地元自治体である牟岐町の関係資料や見解を確認すると、当然ながら心霊現象を認める公的記録は一切存在しない。施設は青少年の健全育成と自然体験学習を目的として設立された徳島県立牟岐少年自然の家であり、日頃から安全管理と環境保全が徹底されている。
地元の郷土史家や歴史調査によれば、この地は黒潮が洗う豊かな海岸線を有し、古くから漁業や海上交通の要衝として栄えてきた。太平洋に面する厳しい地理的条件から、過去の台風被害や海難事故の記憶が地域の伝承と結びつき、時代を経て施設周辺の怪談話へと変容していった可能性が指摘されている。