専門的なフィールドワークや環境調査の現場で多用されるのが、「ピットフォールトラップ(落とし穴仕掛け)」と呼ばれる手法だ。これは、プラスチック製の深いカップやコップを地面に穴を掘って埋め、上部が地表と水平になるように設置するものである。
日本爬虫両棲類学会などの研究発表でも用いられるこの手法は、夜間や早朝に地表を移動する小動物を非破壊的にサンプリングするのに適している。ただし、捕獲容器の底に水が溜まると水死する危険があるため、水抜き穴をあけたり、日除けの覆いを設置したりする細心の注意が必要だ。
また、トラップを設置したまま放置すると野生生物に無駄なダメージを与えるため、調査終了後は必ず回収し穴を埋め戻すのがフィールドワークの鉄則である。科学的プロセスの裏には、常に厳格な倫理規定が存在している。