メディアで見せる酒豪キャラや破天荒な一面に目が行きがちだが、同業者や担当編集者が口を揃えて称賛するのは、彼女の「絵の巧さ」と「執筆速度」だ。武蔵野美術大学で培われた確かなデッサン力と構成力は、どれほど崩したギャグキャラを描いていても一目でわかる。
アナログ原稿時代のペンタッチは非常に繊細かつ豪快で、定規を使わずに描かれる美しい曲線や、躍動感あふれるアクションシーンのコマ割りは芸術の域に達していた。睡眠時間を限界まで削りながらも、締切を厳守し、質の高い原稿を叩き出し続けた制作スタイルは、まさに昭和・平成の過酷な漫画界を生き抜いた「本物の職人」の証だ。