ダウンタウンと明石家さんまの関係を紐解く上で欠かせないのが、1980年代後半から1990年代にかけて起きた「お笑いBIG3からダウンタウンへの世代交代劇」です。
当時、タモリ・ビートたけし・明石家さんまの3人は「お笑いBIG3」としてフジテレビを中心に絶対的な権力を握っていました。そこへ関西ローカル番組『4時ですよーだ』で熱狂的な人気を獲得し、満を持して東京へ進出してきたのがダウンタウンでした。『夢で逢えたら』や『ダウンタウンのごっつええ感じ』で日本中に旋風を巻き起こした松本と浜田は、既存のバラエティの文法を次々と破壊していきます。
松本は若手時代、上の世代に対して強烈なライバル心を剥き出しにし、「BIG3を倒す」という気概で番組に臨んでいました。このギラギラとした空気感が、当時の視聴者に「さんまとダウンタウンの対立」を強く印象づけた背景にあります。しかし、さんまは後輩からの突き上げを拒絶するどころか、正面から受け止め、自らのポジションをさらに強固なものへと昇華させました。結果として、この激しい時代変遷がお笑い界全体のパイを広げ、現在のバラエティ文化の礎となったのです。