お笑い・コメディという表現ジャンルにおいて、言語によるツッコミを封じられることは、芸人にとって手足を縛られるに等しい。しかし、この制約こそが奇跡的な瞬間を生み出した。ツッコミによる救済がないまま、目の前の不条理を受け止めざるを得ないとき、人間はこれほどまでに滑稽で、愛おしい姿を晒すのかという発見である。
松本人志の引きつった苦笑い、浜田雅功の鋭い眼光が崩れる刹那。そこには台本通りのスマートなトークでは決して到達できない、生身の人間のリアリズムがあった。笑いを我慢するという極限のストレスが、結果として最高の笑いを生むという逆説。バスという日常の空間を異化し、沈黙を最強の武器に変えたあの企ては、コメディの歴史に燦然と輝く金字塔として、これからも語り継がれていくはずだ。 (出典: 笑っ て は いけない バス(Yahoo!ニュース))
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