なぜ無関係な小学生や保護者を標的に選んだのか。警察の捜査資料および川崎市の会見記録から浮かび上がったのは、自暴自棄に陥った末の「拡大自殺(自暴自棄型無差別殺傷)」の構図でした。
事件発生の数か月前、伯父伯母の高齢化に伴い、介護サービスの利用や今後の生活設計について川崎市の相談窓口で議論が行われていました。市側は本人へのアプローチを提案しましたが、伯父伯母は刺激を避けるため、岩崎容疑者の部屋の前に手紙を置く形で意向を尋ねました。
この手紙に対し、岩崎容疑者は強い拒絶反応を示し、直接伯父伯母に対して「自分のことは自分でやっている。ひきこもりとは何だ」といった趣旨の不満を直接伝えたと記録されています。長年にわたり保たれていた家庭内の暗黙の均衡が崩れ、「社会や家族から厄介者として排除される」という極度の被害妄想と怒りを抱いたことが、凶行の直接的な引き金になった可能性が高いと分析されています。