彼女のキャリアにおける最大の転換点として、映画『ナラタージュ』を挙げる批評家は多い。東宝が配給を手掛け、行定勲監督がメガホンをとった同作で、彼女は高校時代の恩師に対する狂おしいほどの執着と情愛を体現した。シャワールームでの激しい抱擁や、湿り気を帯びたベッドでのやり取りは、従来のパブリックイメージを根底から覆すものだった。
日本映画の王道を行くメジャー配給でありながら、描かれたのは痛々しいまでに生々しい大人の情愛だ。彼女はこの作品で、自身の身体性を通じて観客の倫理観に揺さぶりをかけることに成功した。過激な噂の多くがこの作品の余韻から派生していることからも、その演技が放った衝撃の大きさが窺える。