なぜらんぷ亭は、巨大チェーンの波に呑まれてしまったのか。2000年代初頭の激烈な価格破壊競争において、同社は規模の経済を活かした極端な安売り合戦に巻き込まれた。大手3社が全国に千単位の店舗を張り巡らせる中、首都圏中心の店舗展開だったらんぷ亭は供給網のコスト面で苦戦を強いられた。
しかし、経営判断の難しさの裏にあったのは、「時代がまだ追いついていなかった」という皮肉な事実だ。ヘルシー志向やこだわり塩ダレ、多彩なトッピング展開など、彼らが果敢に挑んだ施策の多くは、現在の外食チェーンが当然のように取り入れている手法ばかりである。敗北の記録は、今や革新の証拠として塗り替えられつつある。