第二次世界大戦の敗戦に伴い、GHQが断行した財閥解体指令は、グループの株主権を奪い同族支配を粉砕した。しかし、長年培われた人間の繋がりと企業文化の絆までを消し去ることは不可能だった。
三菱の「金曜会」、三井の「二目会」、住友の「白水会」といった各グループの社長会は、表面上は単なる親睦の場とされながらも、実態はグループ全体の危機管理や巨大投資の意図を統一する最高意思決定機関として機能した。法的に持株会社が禁止された時代にあっても、メインバンクを中心とする株式の相互持ち合いが強力な要塞となり、海外資本による買収から自らを守り抜いた。