ネット空間で「山崎製パンはやばい」という言説が広まった背景には、大きく分けて3つの要因が存在します。第1は「食品添加物とカビに関する健康被害の噂」、第2は「工場内での労働災害や過密労働を巡る報道」、そして第3はSNS特有の逆転現象である「災害時における神がかり的な物資供給力(ポジティブな意味でのやばい)」です。
特に消費者心理に強い不安を与えたのが、2000年代以降の週刊誌や健康系インフルエンサーによる添加物批判でした。「ランチパックやすぐに傷まない菓子パンには大量の防腐剤が使われている」というセンセーショナルな言説が拡散し、消費者の猜疑心を煽りました。
さらに2026年春には、千葉工場で発生した従業員の死亡事故が週刊誌などで大々的に報じられ、過去の労災事故の経緯とともに「安全管理体制や過酷な労働環境に問題があるのではないか」という批判が再燃しました。安さと利便性の裏にある現場の実態に対し、メディアやネットコミュニティから厳しい視線が注がれたのです。