NBA入り当初、米メディアやアナリストたちが口を揃えて指摘したのは「172cmというサイズにおける守備面の懸念」だった。しかし、2026年シーズンの現在、その評価は180度覆りつつある。
背が低いことは、彼にとってハンデではなく「独自の視野」を獲得するための武器だ。低い姿勢から放たれるバウンドパスは、長身選手たちの手が届かない絶妙なバウンド軌道を描き、ビッグマンの足元をすり抜ける。コート全体を上空から俯瞰しているかのような「ビジョン」は、データ分析が高度化した現代バスケにおいても異彩を放つ。
ただ速いだけではない。緩急を自在に操り、相手のインターセプトを誘い出しながら裏をかくゲームメイク。相手ベンチの戦略をリアルタイムで解読するIQの高さこそが、彼がコートに立つ時間帯にプラスの得点差(プラスマイナス指標)を生み出す最大の理由である。