名取が生んだ異才の系譜は、学術界の頂点にも及んでいる。日本を代表するロボット研究者であり、早稲田大学理工学術院長やIEEE Robotics & Automation Society会長などを歴任した菅野重樹教授も、同校(旧名取高等専門学校)の卒業生の一人だ。人間に寄り添うライフサポートロボットの開発で世界をリードする同氏の原点は、まさにこの名取の地で過ごした青春時代にある。
教員と学生の距離が近く、若いうちから研究室の本格的な機材に触れられる環境が、個人の好奇心を極限まで引き出す。教科書をなぞるだけの勉強ではなく、「未知の課題にどう立ち向かうか」を問い続ける姿勢が、世界トップレベルの研究者や起業家を次々と生み出す原動力となっている。