今日私たちが当たり前のように使っているハートの視覚表現は、かつて日本で生まれたイノベーションが起点となっている。1990年代末、NTTドコモの栗田穣崇氏を中心とするチームが開発した176種類のドット絵こそが、現代の絵文字文化の原点だ。
日本発祥のピクトグラムは、限られた文字数の中で豊かな感情を伝える手段として若者を中心に爆発的に普及した。文字だけの無機質なテキストに温かみを与えるこの試みは、日本のビジュアルコミュニケーションを一段上のステージへと押し上げた。栗田穣崇氏らのアイデアは、その後のデジタルコミュニケーション産業全体に不可欠な表現基盤を創出したと言える。