歴史上の坂本龍馬といえば、日本初の株式会社とも称される「海援隊」を組織し、薩長同盟の仲介や船中八策の発案など、時代を動かすフィクサーとして機能したことで知られる。対して『銀魂』の坂本辰馬が立ち上げたのは「快援隊」だ。
一見すると名前のダジャレのようにも思えるが、作中での快援隊の活動内容は驚くほど史実の理念をトレースしている。異星人(天人)との紛争が絶えない宇宙において、彼らは自前の宇宙船艦隊を率いて交渉をまとめ、物資を巡らせる。銃火器で戦うのではなく、「交易によって互いの利益を生み出し、戦争の動機を奪う」というアプローチは、幕末の混迷期に武器や米の商取引を通じて薩長を結びつけた龍馬の構想そのものと言えるだろう。