川越少年刑務所の生活実態は、全国の行刑施設の中でも「最も規律が厳格な場所の一つ」として知られています。若年層である受刑者に対し、身体に染み付いた怠惰な生活習慣を矯正するため、起床から消灯まで1分単位で行動が管理されます。
過酷を極める1日のタイムスケジュール
受刑者たちの朝は早く、午前6時45分の起床合図と同時に始まります。号令とともに布団をミリ単位で整える「畳み方点検」が行われ、わずか数分で点呼準備を完了させなければなりません。
食事と献立の実情|カロリー計算と「特食」の存在
受刑者の健康を維持するための食事は、管理栄養士によって綿密にカロリー計算されています。主食は「麦飯(米7:麦3)」が基本で、体格や作業強度に応じて分量が割り振られます。おかずは魚の煮付け、野菜の炒め物、味噌汁などが中心で、塩分や油分が厳しくコントロールされているため、入所前よりも健康的な体格になって出所する者が少なくありません。
また、正月や祝日(元日、建国記念の日、こどもの日など)には、通称「特食(とくしょく)」と呼ばれる特別な献立やお菓子(シュークリームや菓子パン等)が支給されます。娑婆(一般社会)では当たり前の甘味が、閉ざされた空間にいる彼らにとって精神的な支えとなる瞬間でもあります。
面会と差し入れの厳格なルール
外部とのつながりである面会や差し入れにも厳格な制限が敷かれています。原則として面会が許可されるのは「親族(配偶者、直系血族、兄弟姉妹等)」や弁護士に限られ、友人や知人の面会は受刑者の更生に資すると認められる特段の事情がない限り認められません。
差し入れに関しても、現金や指定業者経由の書籍・雑誌、一定基準を満たした日用品等に限られ、私製の手料理や封筒に同封された異物などは厳重な検閲によって弾かれます。手紙もすべて刑務官による検査(検閲)を受け、隠語や不適切な記述がある箇所は墨塗りの対象となります。