日本のドラッグストアや百貨店で並ぶコスメの多くに、なぜ具体的な使用期限が印字されていないのか疑問に思ったことはないだろうか。その背景には、日本の法律である「医薬品医療機器等法(旧薬事法)」の規定が存在する。
同法では、「適切な保管条件のもとで3年を超えて品質が安定している化粧品」については、製造年月日や使用期限の表示義務を免除している。これは厚生労働省の管轄のもと、厳格なテストをクリアした製品のみに許された仕組みだ。
業界団体の日本化粧品工業会も、適切な流通と保管がなされている限り、未開封で3年間は安全に使用できる品質基準を提唱している。ただし、これはあくまで「温度変化が少なく直射日光が当たらない環境」で保管されていた場合の話だ。過酷な夏場の室内や高温多湿な浴室付近に放置されていた場合は、たとえ未開封であっても3年を待たずに品質が劣化するケースがある。