アラジンの舞台アグラバーのモデルは?実在する国と歴史の謎を追う

アラジンの舞台アグラバーのモデルは?実在する国と歴史の謎を追う

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宮殿の巨大なドーム屋根、賑やかなバザールの喧騒、地平線に広がる金色の砂丘。劇団四季『アラジン』の幕が上がると、目の前には架空の王国「アグラバー」の世界が広がる。だが、この神秘的な国には明確な単一のモデル国が存在するわけではない。ウォルト・ディズニー・カンパニーのクリエイター陣は、実在する複数の国と地域の要素を緻密に融合させてグラフィックを組み上げた。

最も有力視されているルーツの一つが、イラクの首都バグダッドだ。中世のイスラム黄金期、知識と繁栄の中心地として栄えたバグダッドの市街地や建築様式は、物語の骨格を成している。一方で、ジャスミン姫が暮らす宮殿のデザインに目を向けると、インドのアグラにある世界遺産タージ・マハルやムガル帝国時代の建造物が濃厚な影を落としていることがわかる。国名である「アグラバー(Agrabah)」という名称自体、「アグラ(Agra)」と「バグダッド(Baghdad)」を掛け合わせた造語であるという説が現在最も有力だ。

古くからの民間伝承集『千夜一夜物語』に収録された原典では、なんと舞台は「中国」とされていた。しかし、ここで描かれる中国は東アジアの実在の国家ではなく、当時のアラビア世界の人々にとって「遥か彼方の神秘的な東方の国」を象徴するレトリックに過ぎなかった。アニメーションおよび舞台版では、より中東のオリエンタリズムを打ち出す方向へと再構築された経緯がある。

中島 亮太
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中島 亮太

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。