ネット上の議論でしばしば見受けられる誤解として、「バトル漫画の人気は結局、最強キャラや無双キャラに偏る」という言説があります。しかし、ヒロアカの歴代投票結果はこの言説を明確に否定しています。
例えば、初期の爆豪が圧倒的な才能を見せつけていた時期よりも、自分の至らなさに打ちのめされ、プライドを粉々に砕かれて泥を啜っていた時期の方が、彼の得票数は劇的に増加しています。また、麗日お茶子や切島鋭児郎、常闇踏陰といったキャラクターたちが上位にランクインする瞬間も、決まって「自分自身の限界を自覚しながらも、大切な誰かのために一歩踏み出した」エピソードの直後でした。
読者がヒロアカのキャラクターに投じる一票は、単なるビジュアルの良さや戦闘シーンの爽快感に対する評価ではありません。弱さ、コンプレックス、家庭環境のトラウマといった、現実世界の読者自身が抱える痛みとキャラクターの葛藤がリンクしたとき、爆発的な熱量が生まれるのです。