19世紀末にスイスの外科医フリッツ・ドゥ・ケルバンが病態を解明して以来、手首周辺の腱鞘炎治療において最も重要視されているのが「患部の絶対安静」だ。しかし、ただ固く締め付ければ良いわけではない。
日本整形外科学会の専門医も推奨する正しい装着アプローチは、関節を完全に固定するのではなく、痛みを誘発する「可動域の限界」だけをピンポイントでブロックすることにある。親指の付け根に痛みがある場合、手首だけを固定しても意味がない。逆もまた然りだ。サポーターのプレートが骨の突起部に当たって擦れていないか、装着後に指先が青白くなったり冷たくなったりしていないかを確認しながら、ミリ単位で角度と締め付け強度を調整することが、痛みを素早く和らげる鍵となる。