映画監督や共演者、映画評論家からの山本太郎氏の演技評価は極めて高いものでした。単なるタレント俳優ではなく、役柄の背景を深く掘り下げて自らを同化させる徹底的な役作りが高く評価されていたのです。
『夜を賭けて』(2002年)や『ゲロッパ!』(2003年)など、井筒和幸監督作品をはじめとする骨太な人間ドラマに相次いで起用された実績がその実力を物語っています。第15回日本映画批評家大賞助演男優賞や、第45回ブルーリボン賞助演男優賞(『夜を賭けて』など)など、名だたる映画賞の常連でした。
荒々しいアクションから繊細な感情表現、コミカルな役柄から背筋が凍るような悪役までこなす演技の幅広さは、当時の制作現場において「作品に重厚感と熱量を与えてくれる稀有な役者」として重宝されていました。