彼女の取材現場には、いわゆる「お決まりのノウハウ」が存在しない。物理学者、元情報機関の担当者、超能力者、新興宗教の指導者、そして街角の怪異体験者。どのような相手であっても、同じフラットな目線で対話を開始する。
一見すると破天荒な企画の裏には、膨大な文献の読み込みと鋭利な批評眼が隠されている。「信じるか信じないか」という二元論に落とし込むのではなく、「なぜそのような現象が観測されたのか」「なぜ人々はそれを信じたがるのか」という人間社会の深層心理を炙り出す。これこそが、単なるオカルトタレントとは一線を画するジャーナリストとしての本領だ。