たけのこご飯の完成度を決定づけるもう一つの要素が、素材の下ごしらえです。春先に出回る生の皮付きたけのこと、年間を通じて手軽に入手できるパックの水煮たけのことでは、アプローチが根本から異なります。
生のたけのこを扱う際、何よりも優先されるのが鮮度維持とたけのこのアク抜き方法です。収穫直後からエグみ成分であるホモゲンチジン酸やシュウ酸が急速に増加するため、購入当日の熱処理が絶対条件となります。先端を斜めに切り落とし、縦に深さ1cmほどの切れ目を入れたら、たっぷりの水に「米ぬか1カップ」と「赤唐辛子1〜2本」を投入して弱火で約1時間茹でます。竹串が根元にスッと通る硬さになったら火を止め、煮汁に浸したまま完全に冷めるまで放置します。この徐冷プロセスこそが、組織内のアクを煮汁へと完全に溶出させる決定打です。
一方、共働き世帯を中心に圧倒的な需要を誇るのがたけのこ水煮 白だしレシピです。水煮パックの手軽さは魅力ですが、開封時に漂う独特の酸味臭をそのまま釜に持ち込むと、白だしの繊細な香気と衝突してしまいます。この酸味は、酸化防止や静菌のために添加されている微量のクエン酸に起因します。
水煮たけのこを調理する際は、短冊やいちょう切りにカットした後、沸騰した湯で2〜3分さっと湯通し(茹でこぼし)を行います。これだけで酸味は蒸散し、たけのこ本来の素直な風味が甦ります。カットの際は、柔らかい「穂先」は縦の薄切りにして食感を残し、繊維の硬い「根元」は2〜3mm幅のいちょう切りや半月切りにして繊維を断ち切るのが、口当たりを均一にするプロのセオリーです。
さらに忘れてはならないのが、たけのこご飯 油揚げ 具材のシナジーです。たけのこは食物繊維と水分が大半を占め、脂質をほとんど含みません。湯通しして余分な酸化油を落とした油揚げを細切りにして加えることで、良質な大豆油分が米の表面を薄くコーティングし、炊飯器の熱ムラを防ぐと同時に、淡白なたけのこに豊かなコクと旨味の奥行きを与えてくれます。