本作を語る上で絶対に外せないのが、国際的な評価の高さだ。世界三大映画祭の一つであるベルリン国際映画祭への出品を果たした際、現地メディアや海外の批評家たちは異口同音にその独創性を称賛した。セリフを極限まで削ぎ落とし、人物の佇まいと表情だけで物語を引っ張るダイナミズム。言葉の壁を軽々と超えて観客を圧倒した。
世界のフィルムメーカーたちに日本映画の底力を見せつけた歴史的な一作。海外の映画祭での成功は、国内での再評価の大きな足がかりとなった。静寂の中にみなぎる緊張感は、欧米の映画にはない独特の美学として今も語り継がれている。