若大将シリーズは、日本のポピュラー音楽史においても決定的な転換点を作りました。加山雄三は作曲家「弾厚作(だん・こうさく)」というペンネームを使い、自ら劇中歌や主題歌を数多く手掛けました。
1965年公開の映画『エレキの若大将』では、ザ・ベンチャーズ直系のサーフ・インストゥルメンタル「夜空の星」や「ブラック・サンド・ビーチ」を披露。映画のヒットとともに日本全国に空前のエレキギターブームを巻き起こし、のちのグループ・サウンズ(GS)隆盛の引き金を引きました。
そして同作の主題歌として誕生したのが、日本音楽史に燦然と輝く名曲『君といつまでも』(作詞:岩谷時子、作曲:弾厚作)です。間奏で入る有名な語り「幸せだなァ、僕は君といる時が一番幸せなんだ。僕は死ぬまで君を離さないぞ、いいだろ?」というセリフは、映画の台本や現場のインスピレーションから生まれた伝説のフレーズ。シングル盤は300万枚を超える大ヒットを記録し、映画と主題歌が一体となって社会現象を巻き起こすメディアミックスの先駆けとなりました。