夜道でのライト点灯に関して、多くのドライバーが「とりあえずロービームで走っておけば安心」と思い込んでいる。しかし、道路交通法における本来の原則は異なる。夜間走行時の基本はハイビーム(走行用前照灯)であり、対向車とすれ違う際や市街地など他の車両の通行を妨げる恐れがある場面に限ってロービーム(すれ違い用前照灯)に切り替えるよう定められているのだ。
警察庁が公表する事故分析によれば、夜間に発生した歩行者死亡事故の多くで、車両側がロービームのまま走行していたことが判明している。視界が届かない速度で疾走することが、致命的な遅れを生む。一方で、対向車がいるにもかかわらずハイビームのまま走り続けた場合、眩惑(げんわく)による危険を招き、「減灯等義務違反」として反則金や違反点数(減点)の対象となる。無灯火走行や不適切な切り替えは、法律上のリスクに直結している。