半沢直樹の代名詞である「倍返し」。これは視聴者にとっては最高のカタルシスだが、経営陣から見ればテロ行為に等しい。上司の不正を暴くためなら手段を選ばず、役員会で大声を張り上げる部下を、誰が手元に置きたがるだろうか。
どれだけ正論を吐こうとも、組織のルールを逸脱したスタンドプレーは許されない。それがサラリーマン社会の鉄則だ。半沢の出向は、彼自身の過激な行動が招いた「必然の帰結」でもあった。ルールを守らない英雄よりも、ルールを守る凡人の方が組織にとっては扱いやすいという、身も蓋もない真実がそこにある。