90年代末から2000年代初頭の「Y2K」カルチャーの波は、デザイン表現の現場でも猛威を振るっている。懐かしの8ミリビデオ調の静止画、粗いデジカメのフラッシュ写真、当時のCDシングルを思わせるプラスチックケースの質感を取り入れたビジュアルが若者世代の心を捉えて放さない。
リアルタイムでその時代を知らないZ世代やα世代にとって、それらは「古いもの」ではなく「新しくてエッジの効いたスタイル」として映る。かつてのミリオンセラーCDが持っていた、どこか青臭く熱量の高いデザイン性が、令和の音楽シーンに新鮮な風を吹き込んでいる。