50代を迎える節目で、なぜ日本での安定したポジションを離れてアメリカ移住というハードな選択をしたのか。ネット掲示板やSNSでは過去に「国内での仕事が激減したからではないか」「何らかのトラブルがあったのでは」といった根拠のない憶測が飛び交ったこともありました。
しかし、当時のインタビューや本人の手記を検証すると、移住の動機は極めて前向きかつ純粋な「俳優としての危機感と探求心」にありました。日本の第一線で20年以上にわたり重宝され、数々のドラマ出演作品を抱えていた鈴木一真は、ある時期から「経験則だけで芝居をこなせてしまう自分」に対する強い焦燥感を抱くようになったと語っています。
公の場で語られた「もう一度、看板も知名度も通用しない厳しい環境で、演技の基礎を徹底的に叩き直したい」という生の告白が示す通り、彼は名門演劇学校「ステラ・アドラー・アカデミー」などで本格的なアメリカン・メソッド演技を学ぶため、家族とともに海を渡りました。安定した地位に安住せず、自ら退路を断ってゼロからのスタートを選んだのが、移住劇の偽らざる真相です。