主演を務めるのは、日本が世界に誇る名優・役所広司だ。長年のキャリアの中でも「最も過酷で、最も深く人間を描いた役柄」と本人が評する通り、スクリーンの向こう側から人間の業と情念を匂い立つような凄みで体現している。一瞬の目の動き、かすかな呼吸の乱れ一つで観客の心を鷲掴みにする演技力はまさに圧巻の一言に尽きる。
この映像美には、アニメーション監督の新海誠も「実写映画の枠組みを超えた美しさと、静寂の中にある暴力的なまでの感情の波紋に言葉を失った」と絶賛のコメントを寄せた。光と影が織りなす圧倒的なビジュアルは、観る者の脳裏に焼き付いて離れない。