この都市伝説を唯一無二たらしめているのが、名前の由来にもなった「音」です。下半身を持たないテケテケは、両腕の肘、あるいは手の平を使ってアスファルトを這うように前進します。その際に鳴り響く「テケテケテケテケ……」「カタカタカタ……」という硬質な接地音こそが、怪異の接近を告げる前兆です。
特筆すべきは、その常軌を逸した移動速度です。腕だけで這っているにもかかわらず、噂の中では「時速100キロから150キロで車を追い抜く」「50メートルを3秒台で詰めてくる」と語られます。標的となった人間が全力疾走しようが、自転車や原付バイクで逃走しようが、背後から猛烈な勢いで地面を叩く音が迫り、振り返った瞬間に命を奪われるという恐怖のスピード感が、子供たちを震え上がらせました。