食の目的地は高知市内だけにとどまらない。2026年のトレンドとして見逃せないのが、嶺北(れいほく)地域や奥四万十エリアを目指すドライブランチの急増だ。豊かな森林と清流に囲まれた中山間地域に、移住者や若手シェフが手がけるオーベルジュやローカルレストランが続々とオープンしている。
年間わずか数百頭しか出荷されない幻の褐毛和種「土佐あかうし」。その赤身肉が持つ本来の旨味を最大限に引き出すため、地元の薪を使ってじっくりと焼き上げる。添えられるのは、シェフ自らが毎朝採集する野草や、無農薬で育った伝統野菜だ。極限まで輸送コストと環境負荷を抑えた「地産地消を超えたサーキュラーフード」が、訪れる者の胃袋と心を掴んで離さない。