安全地帯に対する通行ルールは、道路交通法において明確に規定されています。ドライバーが押さえておくべき法的義務は、大きく分けて「徐行義務」と「進入禁止」の2本柱です。
まず、安全地帯の徐行義務ルールの根拠となるのが道路交通法第71条第2号です。条文では、車両が安全地帯の側方を通過する際、そこに「歩行者がいるとき」は必ず徐行しなければならないと定められています。徐行とは、法律上「車両等が直ちに停止することができるような速度で進行すること」を指し、一般的には時速10キロ以下、ブレーキを踏めば1メートル以内で止まれる速度を意味します。
重要なのは、歩行者がいる場合の安全地帯通行における絶対性です。たとえ安全地帯に頑丈な防護柵やガードレールが設置されていても、歩行者が1人でもいれば徐行を怠ることは許されません。「防護壁があるから大丈夫」という勝手な自己判断は、警察の取り締まりにおいて一切通用しません。
もう一つの柱が、安全地帯への車両進入禁止(道路交通法第17条第6項)です。車両はいかなる理由があろうとも、安全地帯の内部に車輪を乗り入れて走行することはできません。前方の渋滞を避けるためのすり抜けや右折待ちのための進入はもちろん、後退時のショートカットなどもすべて明確な道交法違反に該当します。