バングラデシュの高度成長をエンジンとして牽引してきたのが、輸出全体の約8割を占める縫製・繊維産業だ。世界のファストファッションブランドを支えるこの一大産業は、若く豊富な労働力、とりわけ女性労働者の社会進出によって支えられてきた。
人口統計学において、生産年齢人口が従属人口を大きく上回る「人口ボーナス期」はまさに今、絶頂期を迎えている。だが、低賃金労働に依存した成長モデルには限界が見え始めている。自動化やAI化の波が押し寄せる中、単純労働力の提供にとどまらない産業構造の高度化が焦眉の急となっている。