サービス見直しの背景にあるのは、外食産業全体を直撃している未曾有のコスト増だ。主原料である米や牛肉の仕入れ価格上昇にとどまらず、味噌、出汁、ワカメや油揚げといった具材の調達費用も軒並み高騰している。光熱費や輸送費、アルバイトの人件費上昇も重くのしかかる。
過酷な環境下で激戦を繰り広げるファストフード業界において、無料サービスを無条件で維持し続けるコストは決して無視できない。株式会社松屋フーズホールディングスを率いる代表取締役社長の瓦葺一利氏をはじめとする経営陣にとっても、商品の本体価格を抑えつつ利益率を確保するための判断は極めてシビアだ。主力である牛めしの価格改定とサービス内容のバランスをどう取るか。この試行錯誤は、単なる一企業の施策にとどまらず、最前線の経済ニュースとして大きな意味を持っている。