物語の舞台は、東京オリンピックを翌年に控えた1963年の初夏。横浜の港が見える丘にあるコクリコ荘を切り盛りする高校生・松崎海(通称・メル)は、毎朝、海で亡くなった船乗りの父を想って遭難防止の手旗信号「UW旗」を掲げていました。ある日、海は高校の古い男子文化部室棟、通称カルチェラタンの取り壊し反対運動を率いる新聞部部長・風間俊と出会います。
老朽化と不衛生さを理由に学校側から解体を通告されていたカルチェラタンを守るため、海は女子生徒たちを巻き込んで前代未聞の大掃除と改修作戦を提案。男子生徒たちも一致団結し、埃まみれの建物は見違えるような美しい洋館へと蘇ります。しかし、理事会の方針は変わらず取り壊しが決定。海、俊、生徒会長の水沼の3人は、学校の理事長である実業家・徳丸理事長に直談判するため東京へと向かいます。
生徒たちの熱意と生まれ変わった建物の姿をその目で確かめた徳丸理事長は、解体撤回を即決。時を同じくして、二人の父親の真相を知る小野寺船長の船が横浜港に寄港します。出生の誤解が解け、晴れやかな青空の下、汽笛を鳴らすタグボートの上で海と俊が並び立つラストシーンは、過去を乗り越えて未来へと漕ぎ出す若者たちの瑞々しい希望に満ち溢れています。