安室奈美恵さんの生い立ちは、決して平坦な道のりではありませんでした。母・平良恵美子さんは、アメリカ人の父親と日本人の母親の間に生まれたハーフであり、彫りの深い端正な顔立ちと凛とした美しさを持つ女性でした。そのため、安室奈美恵さんはクォーターにあたります。
家族構成は母・恵美子さんと兄、姉、そして末っ子の奈美恵さんの4人家族。両親の離婚後、恵美子さんはシングルマザーとして昼は保育士、夜は飲食関係の仕事を掛け持ちしながら、3人の子どもたちを懸命に育て上げました。当時の生活は決して裕福ではなく、切り詰めた暮らしが続いていたといいます。
小学5年生のとき、友達の付き添いで見学に訪れた「沖縄アクターズスクール」で校長のマキノ正幸氏に才能を見出された安室さん。しかし、月謝や毎日のバス代を払う余裕はありませんでした。その熱意と非凡な資質を惜しんだスクール側から異例の特待生待遇を提案され、往復約3時間の道のりを歩いて通い詰める日々が始まりました。母・恵美子さんは「やるからには途中で投げ出さないこと」を条件に、愛娘の夢を全力で後押ししたのです。