父親である麿赤兒は、1970年代から日本発の前衛身体表現「暗黒舞踏」の世界を第一線で牽引してきた異色の舞踏家だ。自ら主宰する舞踏集団「大駱駝艦」では、全身に白塗りを施し、人間の根源的な欲望や情念を裸身で表現する圧倒的なパフォーマンスを展開。国内外の演劇界に衝撃を与え続けてきた。
その唯一無二の肉体性と怪演ぶりは、映画やテレビドラマでも強烈なインパクトを残している。型にはまらない麿赤兒の表現スタイルは、単なる役作りを超えた生き様そのもの。その魂は、知らず知らずのうちに息子の表現技法にも色濃く受け継がれていった。