本作の原作は、日本マンガ界の巨匠・萩尾望都が発表した名作少女漫画である。短編作品でありながら、人間の内面を解剖するような鋭利な心理描写は多くの読者の心を打ち、発表直後から語り継がれてきた。この異色の原作を、テレビ朝日が連続ドラマの企画として立ち上げたこと自体が、当時のテレビ業界において極めて大胆な挑戦であった。
原作が持つ繊細で抽象的な心理描写を、実写映像としてどう表現するか。発行元である小学館の原作のスピリットを尊重しながら、テレビドラマという大衆メディアへ昇華させる制作陣の情熱は並々ならぬものがあった。特撮技術や精巧な特殊メイクを駆使しつつも、過度な見世物にはせず、飽くまで人間の心情に寄り添った演出が貫かれたことで、原作ファンをも納得させる奇跡的な映像化が実現したのである。