男性アイドル史における最大の転換点は、音楽番組の縮小期をバラエティ番組への本格進出で乗り越えたSMAPの登場でした。歌って踊るだけでなく、コントや司会、ドラマ主演をこなすマルチなタレント性を確立し、アイドルの寿命を飛躍的に伸ばしました。
そのフォーマットを高度に洗練させ、コンサート動員数で前人未到の記録を打ち立てたのが嵐です。2019年から2026年にかけて行われた20周年ツアーでは、単一ツアーで全50公演・237万5,000人という日本記録を樹立。チケット売上やグッズ、関連消費を含めた経済波及効果は1,000億円規模に達したと試算されています。
2026年現在のシーンでは、アクロバットとシンクロ率の極めて高いダンスを武器とするSnow Manが、CD不況下にあってもアルバム初週ミリオンを叩き出すなど、驚異的なセールスパワーを維持しています。さらに、グローバル進出を視野に入れたNumber_iやBE:FIRST、JO1などが高度なコレオグラフィー(振付)を武器に台頭しており、「アイドルのパフォーマンス力=世界基準のダンス・生歌スキル」という共通認識が定着しました。