子育て世帯が最も注目している「控除復活」の可能性。結論から言えば、全面的な制度復活への道のりは決して平坦ではない。2011年の廃止以降、年少扶養控除の廃止は「手当への一元化」という理念のもとで実行されたが、所得層によっては手当の支給額を上回る増税感を生み出した。現在進行中の議論では、控除の単純な復活ではなく、高所得世帯や中堅所得世帯の不公平感を解消するための新たな調整弁が模索されている。
児童手当の所得制限撤廃や支給期間の高校生年代までの延長が実現した今、税制上の優遇措置を重ねて講じることに対しては慎重論も根強い。しかし、物価高騰が続く生活現場において、税額控除や所得控除による可処分所得の底上げを求める声は強い。減税効果が期待される一方で、財源の確保という壁が立ちはだかり、制度の抜本的見直しはなお激しい議論の渦中にある。