和月伸宏氏の功績として高く評価されているのが、後進の育成能力とアシスタント陣への指導力です。かつて和月氏の仕事場は通称「和月組」と呼ばれ、そこから日本の漫画界を代表するトップクリエイターたちが巣立ちました。
その筆頭が、世界的メガヒット作『ONE PIECE』の作者である尾田栄一郎氏です。尾田氏は和月氏のもとでチーフアシスタント格として腕を磨き、構図の取り方やストーリーテリングを学びました。さらに『シャーマンキング』の武井宏之氏や、『Mr.FULLSWING』の鈴木信也氏など、ジャンプ黄金期から2000年代を支えた錚々たる漫画家たちが名を連ねています。
和月氏はアシスタントたちのアイデアや個性を尊重し、自由に意見を言い合えるオープンな仕事場環境を作っていたことで知られます。師弟の絆は現在も続いており、互いの連載周年記念などでメッセージやイラストを贈り合うなど、漫画界における理想的な信頼関係の象徴として語り継がれています。