出し子という役割は、得られる利益と背負う責任が著しく乖離しており、報酬がまったく割に合わない構造になっています。末端の出し子に渡される報酬は、引き出した金額のわずか1〜3%程度、あるいは1案件につき3万〜5万円程度の一律支給にとどまります。場合によっては「最初の案件だから」と難癖をつけられ、報酬すら支払われずに使い捨てられるケースすら存在します。
しかし、民事上の責任はこれとは全く別次元で降りかかります。被害者は、出し子個人に対して民法709条(不法行為)および第719条(共同不法行為)に基づき、被害総額全額の損害賠償請求を起こす権利を持ちます。
たとえ自分が受け取った金額が5万円であっても、そのグループが被害者から騙し取った総額が3,000万円であれば、出し子はその3,000万円全額の連帯賠償責任を負います。さらに重要な点として、悪意の不法行為に基づく損害賠償債務は、自己破産をしても免責されません(非免責債権)。刑期を終えて社会復帰した後も、一生涯にわたって給与の差し押さえや口座凍結に怯えながら返済を続けなければならないという、壊滅的な人生の破綻が待ち受けています。