この図書館の魅力を語る上で外せないのが、昭和の建築界を牽引した名匠・前川國男の手による意匠美だ。直線と曲線をたくみに組み合わせたモダニズム建築の構造は、半世紀近い時を経た今なお褪せることがない。天井高く広がる窓から差し込む柔らかな自然光が、読書の集中力を自然と高めてくれる。
窓の外に目を転じれば、広大な水前寺江津湖公園の豊かな水辺と樹木が広がる。読書で疲れた目を休め、静かに深呼吸をする。建築美と自然の景観が融和したこの空間こそが、熊本県立図書館を単なる公共施設を超えた特別な憩いの場に仕立て上げている。