昨日まで問題なく使えていたキーボードで、突如としてiPadキーボード日本語入力できない理由の深層には、iPadOSが持つ特有の入力制御アーキテクチャが関わっています。多くのユーザーを混乱させる最大の要因は、iPadOSが外付けキーボードを検出する際、物理的な配列(JIS日本語配列)を認識できず、標準規格である「US(英語)配列」として誤認識してしまう現象です。
US配列として認識されると、キーボード右上に配置された「かな」「英数」キーのキーコードがシステム側に正しく渡りません。その結果、キーを押しても入力ソースが切り替わらず、画面上にはアルファベットが直接入力され続ける事態に陥ります。さらに、かな文字の変換エンジンである「日本語 - かな入力」「日本語 - ローマ字」のバックグラウンドプロセスが何らかの負荷によってクラッシュすると、スペースキーを押しても漢字変換候補のポップアップが表示されなくなるのです。
特にiPadOSの定期アップデート直後や、複数台のBluetoothデバイスを並行して切り替えた瞬間に、この認識ズレが多発することが確認されています。決して利用者の操作ミスや機械の物理破損ではなく、OS内部のHID(ヒューマン・インターフェース・デバイス)ドライバと日本語入力プログラム間のハンドシェイク失敗が引き起こす構造的な不具合といえます。