温泉の魅力は、ただ風呂に浸かることだけにとどまらない。2026年、温泉地はいまや「環境先進エリア」の最前線だ。湯煙と共に湧き出る豊かな地熱資源を再評価し、まち全体のエネルギー自給を図る取り組みが各地で本格化している。
未利用の温泉排熱を利用した地域冷暖房システムや、地熱バイナリー発電による夜間電力の確保。熱海や伊香保などの先駆的な地域では、街全体のCO2排出量を実質ゼロにする「ゼロエミッション・スパシティ」構想が成果を上げ始めた。環境意識の高い旅行者にとって、地球に負担をかけない滞在ができることは、目的地を選ぶ最大の理由になりつつある。