現在の本殿は、1592年に徳川家康の寄進によって再建された建築様式を今に伝えている。国指定重要文化財として文化庁の保護対象にも指定されている社殿には、目を見張る絢爛豪華な彫刻が施されている。中でも一際存在感を放つのが、名匠・左甚五郎の作と伝えられる「つなぎの龍」や「子宝・子育ての虎」だ。
色鮮やかに蘇った色彩彫刻は、単なる装飾を超えた生命力を感じさせる。学問の神様とされる八意思兼命(やごころおもいかねのみこと)をはじめとする四柱の神々が祀られており、学業成就や開運招福、子育祈願など、多岐にわたるご利益を求めて参拝者が引きも切らない。日本全国に数ある神社仏閣の中でも、歴史的価値と美術的造形美がここまで見事に調和した場所は極めて稀と言える。