厳しい収益環境を打開するため、日本郵政グループは事業ポートフォリオの大胆な組み換えを急いでいます。打ち出されている日本郵便の経営再建策の柱は、物流DXの推進と他社とのアライアンス拡大です。
ヤマトホールディングスとの協業による小型荷物やメール便の集約輸送、楽天グループとの物流拠点・EC連携など、競合他社と手を取り合うことでラストワンマイルの配送効率を最大化する試みが定着してきました。また、都市部の一等地に位置する大型郵便局の再開発(JPタワー事業)による不動産収益の拡大や、郵便局窓口を活用した行政手続き代行(BPO事業)など、非郵便分野での収益確保が強化されています。
制度面では、郵便法に基づくユニバーサルサービス義務のあり方そのものが議論の的となっています。全国一律のサービス水準をどこまで維持すべきか、配達頻度や拠点の設置基準を時代に合わせてどう柔軟化するかという法改正の議論が進んでおり、インフラ維持のための制度設計が再構築されつつあります。