前年に続き司会を務めた有吉弘行のスタイリングもまた、見事な計算の上に成り立っていた。普段のバラエティ番組で見せるカジュアルな装いとは一線を画し、彼が身にまとったのは英国調のクラシックなタキシードだった。
あえて奇をてらわず、仕立ての良さだけで勝負した黒のスリーピース。肩のラインからウエストにかけての美しいシェイプは、日本のトップテーラーによるフルオーダーメイドだ。毒舌とユーモアで番組を引っ張る有吉だからこそ、装いは極めてオーソドックスに、そして上品に。この「引き算の美学」が、番組全体の格調を一段引き上げる重石となっていたことは間違いない。