「自分の子供には社長を継がせない」――かつて柳井正氏が語った言葉は、多くのビジネスパーソンに強い衝撃を与えた。実力本位のプロ経営者を登用し、企業としての持続性を高める姿勢を示す一方で、創業家が大株主として圧倒的な影響力を保持し続けるスタイル。ここに、現代の同族経営・コーポレートガバナンスにおける最もエキサイティングな葛藤がある。
ユニクロやジーユーが世界中の消費者の心を掴む一方で、社外取締役の設置や意思決定の透明化など、上場企業としての説明責任も急務となった。理念の継承と公平な組織運営。この二律背反する課題に対する同社の解答こそが、現在進行形のガバナンス改革である。